丸亀市民のために公開する「注意するべき交差点」
はじめに:この記事で分かること
丸亀市にお住まいの皆さま、そして毎日この街の道を走られている皆さまへ。
お買い物、通勤、通学。
私たちが毎日のように愛車を走らせている、丸亀の道路。
でも、いつも通るお馴染みのルートに、実はドライバーの心理や視覚を狂わせる罠が仕掛けられているとしたら、知りたくありませんか。
この記事は、丸亀市の交通事故の要因を調べた、確かな統計データをもとにした、道路パトロールの総集編です。
これまで個別にお伝えしてきた危険エリアを、一つの記事にまとめました。
読み終えるころには、次のことが分かるようになっています。
・国道11号沿いの、特に注意すべき4つの交差点はどこか。
・地元の人ほど見落とす、城西町の落とし穴とは何か。
・初めて通る人を惑わせる、綾歌町の複雑な交差点の正体。
・毎月のように事故が起きる、魔のカーブはどこか。
・のどかな田園風景に隠された、最後の罠とは何か。
・もし事故に遭ってしまったとき、被害者として知っておきたいこと。
私たちは高松市で、交通事故の被害者の側に立って活動している弁護士です。
丸亀市の方からのご相談も、これまで数多くお受けしてきました。
スマートフォンの地図に、ピンを立てる準備をして、じっくりとお読みください。
1. エリア1:国道11号線の、4大ボトルネック交差点
まずは、丸亀の東西を貫く、メインストリートからです。
国道11号は、交通量が非常に多く、多くの車線がある道ならではの罠がひそんでいます。
びんの首のように、道幅や処理能力が狭まって、交通が滞りやすい場所のことです。
交通量が多いのに流れがつまる場所では、事故のリスクも高まります。
西村交差点、吉岡東交差点、原田西交差点
土器町の西村交差点。
飯野町の吉岡東交差点。
原田町の原田西交差点。
この3つは、香川県の事故ゼロプランの重点対策区間にも指定されている、いわば危険地帯の常連です。
車線変更にともなう車の入り乱れや、右左折のときの巻き込み事故が、多発する構造になっています。
複数の車線があると、自分の横や斜め後ろが死角になりやすいのです。
飯野交差点
そして、飯野町の飯野交差点。
朝夕の通勤ラッシュの渋滞で、お馴染みの四つ角です。
ここでは、はっきりとした傾向が出ています。
ノロノロ運転による車間距離の縮小と、どうせ進まないだろう、という前方不注意。
この二つが重なり、なんと事故の約6割が、追突なのです。
渋滞のときこそ、車間距離をいつもより広く取ることが、いちばんの対策になります。
2. エリア2:地元の盲点、城西町の一時停止スルー交差点
幹線道路だけが、危ないわけではありません。
統計では、市町道のような身近な道路での事故が、全体の約4割を占めています。
見慣れた生活道路の、甘い罠
その筆頭が、城西町にある、信号機のない交差点です。
県道と市道が交わる場所です。
手前に、はっきりと止まれの標識があります。
それにもかかわらず、過去5年間で、12件もの人身事故が起きています。
原因は、見通しの悪さと、地元の道だから大丈夫、という一時停止の形骸化です。
確実な、出会い頭事故のスポットだと言えます。
ルールや決まりが、形だけ残って、中身が守られなくなることをいいます。
止まれの標識があっても、誰も完全には止まらない、という状態がこれにあたります。
慣れた道ほど、こうした形骸化が起こりやすくなります。
ここを通るときの合言葉は、止まったつもり、をやめることです。
標識の前で、一度、車輪を完全に止める。
そして一呼吸おいてから、少しずつ前に出て、左右を確認する。
この2段階の確認が、命を守ります。
3. エリア3:初見殺し、綾歌町の変則・連続信号エリア
次は、ドライバーの脳をフリーズさせる、別の種類の罠です。
脳をフリーズさせる構造
ナビを見ていても迷う人が続出するのが、綾歌町にある、国道32号と旧道が並行する近接交差点群です。
旧道側は、右折禁止。
国道32号側は、左折禁止。
こうした変則的な規制に加えて、極めて短い間隔で、信号機が連続します。
この空間的な複雑さが、ドライバーに過度な脳の疲れを与えます。
そして判断を遅らせ、車両同士の衝突を誘発しているのです。
一度にたくさんの情報を処理しようとして、脳にかかる負担のことです。
標識や信号、車線の判断が一気に押し寄せると、この負荷が大きくなります。
負荷が高すぎると、基本的な安全確認がおろそかになり、事故につながります。
ここを通るコツは、事前にルートをイメージしておくことです。
そして、もし迷ったり、車線変更が間に合わなかったりしたら。
無理に曲がろうとせず、あきらめて直進し、安全な場所でやり直す。
この、あきらめる勇気が、事故を防ぎます。
4. エリア4:毎月事故が発生、飯山・綾歌の神社の下カーブ
四つ目は、交差点ではなく、カーブの危険です。
インフラの限界に挑む、きついカーブ
飯山・綾歌地域の神社の下付近にある交差点は、カーブが非常にきつい場所です。
毎月のように事故が報告される、魔のカーブとして知られています。
カーブ注意の標識。
速度落せの路面標示。
そして段差舗装。
警察や行政も、あらゆる対策を打ってきました。
それでも危険性が高いため、今は根本的な解決に向けて、バイパスの整備が進められているほどです。
それだけ、警戒が必要なエリアだということです。
ここでは、標識の警告を見逃さず、バイパスができるまでは、徹底的に速度を落とすこと。
これが、何よりの鉄則です。
5. エリア5:のどかな景色に隠された最後の罠、ため池農道
最後に網羅すべきは、特定の交差点ではありません。
丸亀の平野部全体に広がる、ため池沿いの農道です。
空中を走っている、という危機感を
香川が誇る、無数のため池。
野池、皿池と呼ばれる、これらの構造の上で、隣接する農道は、水田や民家よりも一段高い位置にあります。
農業の近代化で、道が広く、きれいに舗装されました。
そのため、スピードが出やすくなっています。
ところが、ガードレールは、ありません。
ひとたびハンドル操作を誤れば、そのままため池や水田に転落、転覆してしまう。
これが、一台だけで起こる単独死亡事故の、隠れた引き金です。
平らな土地のまわりに堤防を作って、水をためたため池のことです。
お皿のように浅く広い形をしているため、こう呼ばれます。
讃岐平野には、この野池がたくさんあり、すぐ横を農道が走っています。
走りやすい道ほど、危ない。
その意識を持って、特に夜間や薄暮時は、路肩に寄りすぎないことが大切です。
6. もし事故に遭ってしまったら:被害者として知っておきたいこと
ここで少しだけ、私たち被害者側の弁護士の立場から、お伝えしたいことがあります。
これまで見てきたように、丸亀の危険エリアは、それぞれ事故の種類が違います。
幹線道路の追突。
無信号交差点の出会い頭。
複雑な交差点での衝突。
カーブでの事故。
そして、農道での単独事故。
事故の種類が違えば、その後に向き合う問題も、変わってきます。
ここでは、種類を問わず、被害者の皆さまに共通して知っておいてほしいことを、一つだけお伝えします。
それは、けがの痛みや後遺症を、軽く見ないでほしい、ということです。
けがの治療を続けても、痛みやしびれ、体の不自由さが残ってしまった状態のことです。
その程度に応じて等級が定められ、受け取れる補償の内容に関わってきます。
適切な等級が認められるかどうかは、その後の生活に大きく影響します。
事故の直後は、興奮していて、痛みに気づきにくいものです。
数日たってから、首や腰の痛み、手のしびれが出てくることも、めずらしくありません。
だからこそ、軽く見えても、早めに医療機関を受診し、症状を医師に正確に伝えておくことが大切です。
この最初の記録が、後になって、あなたの権利を支える大切な土台になります。
そして、保険会社から最初に示される内容が、いつも適切とは限りません。
特に、後遺症の補償や、仕事を休んだ分の補償については、被害者にとって不利な形で進んでしまうことがあります。
事故の状況を示すドライブレコーダーの映像や、医師の診断書は、どうか大切に保管してください。
慌てて示談に応じてしまわず、不安なときは、落ち着いて専門家に相談することができます。
保険会社の論理と、被害者が置かれた現実との間には、しばしば大きな隔たりがあります。
私たちは高松市で、その隔たりを埋めるために、被害者の側に立ち続けてきました。
この丸亀の道を誰よりもよく知る皆さんと一緒に、これからも、この街の交通安全を考えていきたいと思っています。
7. 地元の道を愛するあなたへ
いつも通っているから。
その慣れこそが、インフラの罠にはまる、最大の原因です。
今日ご紹介した、5つの危険エリア。
国道11号の4つの交差点。
城西町の、止まれスルー交差点。
綾歌町の、変則連続信号エリア。
飯山・綾歌の、神社の下カーブ。
そして、平野部全体の、ため池農道。
これらを通るときは、ぜひ頭の中で、あ、ここだ、と思い出してください。
そして、いつもよりアクセルを少しゆるめ、車間距離を、あと3メートル余分に取ってみてください。
たったそれだけの、小さな意識の変化。
その積み重ねが、丸亀の街から、悲しい事故をなくす、確実な一歩になります。
危険を知ることは、おびえることではありません。
危険を知っているからこそ、私たちは、落ち着いて、やさしく走ることができます。
この街の道を愛し、この街で暮らす一人ひとりが、その意識を持つこと。
それが、丸亀を、誰もが安心して暮らせる街にしていく、いちばんの近道です。
最後に、もし交通事故に巻き込まれ、どうすればよいか分からず不安なときは、どうか一人で抱え込まないでください。
信頼できる人や、交通事故にくわしい専門家に、早めに相談することができます。
この記事が役に立ったら、ぜひ丸亀で運転する大切なご家族やお友達にも、教えてあげてくださいね。
この総集編が、丸亀市で暮らす皆さまの、安全な毎日を支える一冊になることを願っています。
