丸亀お城祭り当日には交通事故に注意してください
はじめに:この記事で分かること
丸亀市にお住まいの皆さま、そしてゴールデンウィークに丸亀城をたずねる予定の皆さまへ。
5月3日と4日に開かれ、丸亀城のまわりが最高の盛り上がりを見せる、丸亀お城まつり。
楽しいお祭りムードに包まれる一方で、お城の周辺の道路は、ふだんとはまったく違う場所へと姿を変えます。
それは、ひとことで言えば、危険地帯です。
この記事は、丸亀市の交通事故の要因を調べた資料をもとに、お祭り当日にドライバーが絶対に気をつけるべき、死角の罠を読み解くものです。
読み終えるころには、次のことが分かるようになっています。
・なぜ、お祭り当日に、あれほど道が混むのか。
・駐車場待ちの長い列が、どうして危険なのか。
・その危険から、どうやって身を守ればよいのか。
・渋滞を賢く避ける、お得で安全な方法は何か。
・もし事故に遭ってしまったとき、被害者として知っておきたいこと。
私たちは高松市で、交通事故の被害者の側に立って活動している弁護士です。
丸亀市の方からのご相談も、これまで数多くお受けしてきました。
その経験から見えてきたことを、できるだけやさしい言葉でお伝えします。
1. なぜ混雑するのか:お城まつり当日の駐車場パニック
まず、当日に何が起きているのかを、想像してみましょう。
広い範囲が、歩行者天国になる
お祭りの2日間、丸亀城のまわりや商店街は、広い範囲で長い時間、車両通行止めになります。
つまり、人が安心して歩けるように、車が入れない歩行者天国になるのです。
これ自体は、とてもよいことです。
問題は、締め出された車が、どこへ行くのか、ということです。
市営駐車場へ、観光客が殺到する
交通規制を知らない、市外や県外からの車が、大手町周辺の市営の有料駐車場へ、いっせいに殺到します。
大手町の第1、第3、西駐車場、福島駐車場などです。
その結果、駐車場への入場を待つ車が、周りの道路を占拠してしまいます。
長い長い列、つまり行列渋滞が、当たり前の景色になってしまうのです。
地元の皆さんなら、あの光景を一度は見たことがあるかもしれません。
進まない車の列が、道の片側を、ずっと埋めつくしている。
実は、あの列こそが、この記事の主役です。
2. 恐怖の巨大な死角:行列渋滞が事故を誘発する仕組み
一見すると、駐車場待ちの列は、安全に見えます。
車は止まっているか、ノロノロ運転だからです。
ぶつかりようがない、と思ってしまう。
しかし、これこそが、事故を引き起こす最大の罠なのです。
並んだ車の隙間から、人が飛び出す
道路を占拠する渋滞の列は、その横を走る、ほかの車にとって、巨大な壁になります。
壁の向こう側が、まったく見えなくなるのです。
これを、視覚的死角と呼びます。
運転している人の位置から、どうしても見えなくなってしまう範囲のことです。
止まっている車の列の向こう側や、車の柱の陰などが、これにあたります。
死角から人や自転車が出てくると、気づくのが遅れ、事故につながります。
お祭りモードで、気持ちが浮き立った歩行者は、注意がゆるみがちです。
その歩行者が、止まった車の列の隙間から、ひょいと道路を渡ってくる。
横を走るドライバーからは、その姿が、最後まで見えません。
見えた瞬間には、もう、目の前にいる。
これが、お祭り当日に多発する、恐ろしいパターンです。
焦った車の、無理な割り込み
危険は、歩行者だけではありません。
なかなか進まない列に、いらいらする車。
急に進路を変えようとする車。
そうした車が、周りをよく確認しないまま、無理な車線変更を試みます。
その結果、追突や接触の事故が起きてしまうのです。
楽しいはずのお祭りの日に、悲しい事故を起こさないために。
この死角の存在を、どうか覚えておいてください。
3. お祭りモードの罠から身を守る、ドライバーの防衛策
渋滞の横を通り抜けるとき、鉄則はただ一つです。
見えない物陰を、疑うこと。
対策1:渋滞列の横は、いつでも止まれる速度で
止まっている車の影から、急に人が出てくるかもしれない。
そう常に予測しながら、走りましょう。
ブレーキに、そっと足を乗せておくくらいの慎重さが、ちょうどよいのです。
スピードが出ていなければ、何かが飛び出しても、止まることができます。
その数メートルの余裕が、命を分けます。
対策2:車線変更は、いつも以上に目視を徹底する
死角からは、人だけでなく、バイクや自転車も突然あらわれます。
車線を変えるときは、ウインカーを正しく出すことは、もちろんです。
その上で、自分の車の死角を、目でしっかり確認しましょう。
ミラーだけにたよらず、首をまわして、自分の目で見る。
この一手間が、接触事故を防ぎます。
4. 知っておきたい、渋滞を賢く避けるスマートな方法
ここまで、危険のお話を続けてきました。
でも、ご安心ください。
実は、この渋滞の罠そのものを、まるごと避ける方法があります。
無理に中心部の有料駐車場をねらうのは、やめましょう。
主催者が用意してくれた、便利な無料のしくみを、フルに活用するのです。
無料の臨時駐車場が、1,240台分もある
主催者側は、たくさんの無料臨時駐車場を確保しています。
小中学校の運動場、つまり城乾小、城北小、東中、西中。
それに、市総合運動公園や、三菱電機の敷地など。
合わせて、なんと1,240台分もの無料スペースが用意されているのです。
これを使わない手は、ありません。
無料シャトルバスと、コミュニティバス全線無料を活用する
さらに、臨時駐車場からは、無料のシャトルバスが運行されています。
そして、イベント当日は、丸亀コミュニティバスが、全路線終日、運賃無料になります。
車を少し離れた場所に停めて、そこから公共のバスで近づく。
これが、いちばん安全で、しかもスムーズな方法です。
渋滞のいらいらも、死角の恐怖も、まとめて避けることができます。
賢い選択は、あなた自身を、いちばん楽にしてくれます。
5. もし事故に遭ってしまったら:被害者として知っておきたいこと
ここで少しだけ、私たち被害者側の弁護士の立場から、お伝えしたいことがあります。
お祭りの日に、歩行者として事故に遭うケースには、特有のむずかしさがあります。
それは、たくさんの人が行き交う、混雑のなかで起きる、ということです。
事故の瞬間を、誰がどう見ていたのか。
その記憶が、人によってばらばらになりやすいのです。
だからこそ、もし事故に遭ってしまったら、まず自分の身の安全を確保してください。
その上で、周りに目撃した人がいないか、確認することが大切です。
事故が起きた責任が、当事者それぞれにどれくらいあるかを、数字で表したものです。
歩行者と車の事故では、原則として、車の側の責任が重く見られます。
ただし、渡った場所や状況によって、その割合は変わってきます。
歩行者と車の事故では、基本的に、車の側に重い責任があるとされます。
それでも、保険会社から、歩行者にも落ち度があった、と言われることがあります。
渋滞の隙間から渡ったのだから、という理屈です。
しかし、そうした主張が、いつも正しいとは限りません。
死角を作り出していたのは、止まっていた車の列のほうかもしれないのです。
その瞬間の状況を正しく示すために、周辺の防犯カメラや、ドライブレコーダーの映像が、大きな助けになります。
事故の直後は、痛みや動揺で、冷静な判断ができないものです。
慌てて示談に応じてしまわず、まずは記録を残すことを心がけてください。
保険会社の論理と、被害者が置かれた現実との間には、しばしば大きな隔たりがあります。
私たちは高松市で、その隔たりを埋めるために、被害者の側に立ち続けてきました。
丸亀の道を誰よりもよく知る皆さんと一緒に、この問題を考えていきたいと思っています。
6. 一歩手前の駐車場が、最高の思い出をつくる
楽しげなお城まつりの影に潜む、駐車場渋滞が作り出す、巨大な死角。
その正体を、ここまで一緒に見てきました。
お祭りは、家族の笑顔と、地域の誇りが集まる、特別な一日です。
その大切な一日を、悲しい事故で台無しにしてしまっては、あまりにもったいない。
ドライバー一人ひとりが、このリスクを知っているだけで、防げる事故がたくさんあります。
お出かけのときは、中心部に無理に突っ込むのではなく、一歩手前の無料臨時駐車場を活用する。
そして、無料のバスで、ゆったりとお城に向かう。
その小さな選択が、あなたと、すれ違う誰かの安全を守ります。
歩く人も、運転する人も、みんなが笑顔で帰れるお祭りに。
この美しい丸亀城のもとで、安全で快適なゴールデンウィークを過ごしましょう。
最後に、もし交通事故に巻き込まれ、どうすればよいか分からず不安なときは、一人で抱え込まないでください。
信頼できる人や、交通事故にくわしい専門家に、早めに相談することができます。
この記事が、丸亀市で暮らす皆さまの、安全な毎日の助けになれば幸いです。
