交通事故の慰謝料を増額させる方法
弁護士吉田泰郎が、交通事故の被害者の方のために正しい知識を広めるブログです。
「交通事故後の通院、痛みをどのように伝えるべきか。正しいアプローチで、あなたの治療を最適なものへと導きます。この記事では、医師との関係構築から、痛みの伝え方、そして治療への意識までを深掘り。あなたの健康を守るための手引きとして、ぜひご一読ください。」
1. このコラムについて みなさん、こんにちは。今回は交通事故被害者の方のために、慰謝料に関する知識を提供します。
慰謝料とは、「精神的な苦痛」という損害をお金に換算したものです。
2. 慰謝料を増額する方法 慰謝料の増額に関しては、非常に重要なポイントが、いくつかありますので、順に説明していきましょう。
3. むち打ち症状とは むち打ちは、交通事故による後遺症の一つとして知られています。
これは事故の後に出てくる症状で、多くの被害者が経験します。
一般には、「MRIやCT、レントゲンには写らないが、交通事故のあとに痛みを感じること」を、むち打ち症状と言います。
事故のあと、1か月以内くらいには、かなり強い痛みがあります。
客観的な証拠を写せないため、他人には、なかなか理解されないことが多いですが、交通事故の後に、多くの方が経験する痛みです。
「むち打ち症状」というものが、実際に存在することについては、疑いようがありません。

4. 慰謝料の基準 慰謝料の金額には、様々な基準が存在します。一般的には「自賠責保険」というものがあり、これは一番低い金額の基準です。
さらに、裁判の際に参考にされる「裁判基準」があり、これは一番高い金額の基準となります。
5. 裁判基準に基づく慰謝料の例 例えば、事故後3ヶ月の通院の場合、裁判基準での慰謝料は約53万円とされています。しかし、一般的な保険会社ではこの金額を出してくれない場合が多く、30万円や40万円といった金額を提案されることが多いです。
6. 通院期間と慰謝料 通院期間が長いほど、慰謝料の金額も高くなります。6ヶ月通院の場合、裁判基準では約89万円とされています。しかし、保険会社が提案する金額は、50万円や60万円程度にとどまることが多いです。
7. 慰謝料のポイント 慰謝料は精神的な苦痛に対する補償金であり、病院での治療実績が少なければ、慰謝料も低くなります。
通院を続けることは、精神的な苦痛の補償としても重要です。
8. 通院頻度の重要性 交通事故に関わった際、病院の治療が必要な場合があります。その際の通院の頻度は、治療効果だけでなく、保険会社との対応にも影響します。
週2回、つまり1月に8回程度の通院が推奨されます。
また、「ある月には毎日通院し、ある月には、1回しか通院しない」というような、偏った通院は、治療の必要性を疑われます。
定期的に、通院して治療をするべきです。
これにより、保険会社も適切な対応をしてくれる可能性が高まります。
9. 正確な症状の伝え方 初回の診断時には、痛みや不調を感じる「全ての箇所」を伝えることが大切です。
痛みを感じる箇所を「漏らしてしまう」という失敗をする人が多いのです。
例えば、首の痛みが最も強い場合でも、肩や腰の痛みがあるのであれば、それも伝えるべきです。
「一番痛みが強いのは首だから、それだけ言えばいいかー。腰はガマンしよう」
などという、中途半端な姿勢は、好ましくありません。
あとで、腰の治療ができなくなります。
治療が開始したあと、時間が経過してから症状を追加するのは難しく、特に事故発生から2週間以上が経過した場合は信憑性が低くなることがあります。
10. 医者との良好な関係の築き方 治療を受ける医師との関係は非常に重要です。
医師には患者の治療を進める上での権限があり、その意見や診断が保険会社との対応に大きく影響します。
そのため、医師との良好な関係を築くことで、スムーズな治療や対応が期待できます。
その際、治療をしっかり受けたいという気持ちを伝え、金銭的な利益を追求する態度は避けるべきです。
「医師との良好な関係」を築くといっても、何も特別なことをする必要はありません。
医師の使命は、病気やケガを治すことです。
ですから、医師の誰もが、「ケガを治すこと」については、真面目に取り組んでいます。
ですので、自分は患者として「ケガをしっかりと治したいのです」という気持ちを、全面に出すことです。
「ケガを治したいから、病院で、しっかりと治療したいのです」と言うことです。
そう言われれば、医師は誰でも、「ケガを治すことこそ、自分の使命」との信念がありますから、こたえてくれるでしょう。
間違っても「病院に通えば、その分だけ慰謝料が上がるから、治療を続けたいです」とか、言ってはいけません(笑)
そんなことを言うと、「お金目当てで病院を利用しているのかな?」と疑われてしまいます。
また、弁護士も、「痛くもないのに、病院に通うこと」は、勧めません。そういうのは、詐欺行為です。
あくまで、「痛みがあって、治療の必要性があると考える患者さんが、病院で治療を受けることについては、堂々と治療を受けるべきである」との考えです。

11. まとめ 通院期間や治療実績によって、慰謝料の金額が変わります。
事故に遭遇した際は、適切な治療と共に、慰謝料の請求も考慮してください。
通院や治療は、自身の体を正しく治すためのものです。金銭的な利益よりも、自分の健康を最優先に考え、適切な治療を受けることが大切です。


