「上肢の三大関節」(肩・肘・手関節)の可動域制限(後遺障害12級6号)について

1. はじめに:後遺障害12級6号とは?

交通事故後に体に障害が残ることを後遺障害と言い、症状の重さに応じて1級~14級に分類されます。

12級6は、片腕の肩・肘・手首の関節のうちどれか1つに、ケガの後遺症で関節が十分に動かない障害が残った場合に認定される等級です。

典型例として、骨折・脱臼・靱帯損傷などで関節を痛め可動域(動かせる角度)が狭くなってしまったケースが挙げられます。

2. 対象となる「上肢の三大関節」(肩・肘・手関節)

上肢の三大関節とは、肩関節・肘関節・手関節(手首)のことを指します。

これらは連動して腕や手先の動きを支える重要な関節です。

12級6号はこのうち1つの関節に障害が残った場合に該当します。

例えば、事故で肩を強く打ち腕が真上まで上がらなくなったケースや、肘を骨折して肘が十分に曲がらなくなったケースなどが考えられます。


なお、指など小さな関節の障害は別の等級で扱われるため、12級6号は肩・肘・手首といった主要関節の場合に限られます。

3. どの程度の可動域制限があると12級6号になるのか?

患側の関節可動域が健側(ケガをしていない側)の4分の3以下にまで制限されていることが12級6号認定の基準です。

つまり、患側の動く範囲が健側の75%以下しかない状態であれば「関節の機能に障害を残すもの」として認められます。

例えば、健側の肩が180度上がるのに対し患側が130度程度まで(約72%)しか上がらなければ基準を満たし得ます。

目安としては健側の約7割程度までしか動かせなくなっている状態です。

逆に、可動域の低下がそれほど大きくない場合(健側の80%以上動くようなら)12級6号には該当せず、症状が残っていても14級程度にとどまるか後遺障害が非該当となることもあります。

境界線上では僅かな差で結果が変わるため、医師に正確に計測してもらうことが重要です。

4. 関節可動域の測定と診断書の注意点

後遺障害等級の認定には、医師による正確な可動域測定が欠かせません。

整形外科では角度計(ゴニオメーター)を使って関節の曲がる角度を測定します。

必ず患側と健側の両方を測り、その結果を後遺障害診断書に数値で記載してもらいましょう。

具体的な数字があれば審査側も判断しやすくなります。

認定手続きは、ケガが症状固定(それ以上改善しない状態)となった後に診断書を作成してもらい、保険会社を通じて等級認定を申請します(被害者が直接請求することも可能です)。

事前認定(保険会社に一任)と被害者請求(自分で請求)の2通りがありますが、いずれの場合も診断書の内容が充実していることがスムーズな認定の鍵です。

可能であれば後遺障害に詳しい弁護士に診断書を確認してもらい、記載漏れがないかチェックすると安心でしょう。

5. 認定されやすいケース/されにくいケース

認定されやすいケースは、レントゲンやMRIで関節の明らかな異常(骨の変形や脱臼跡など)が確認でき、その結果可動域が大きく制限されている場合です。

例えば、骨折の後遺症で関節が変形し動きが狭まったケースや、手術で関節が固定されてそれ以上動かなくなったケースなどは後遺障害が認められやすい傾向にあります。

リハビリを重ねても可動域が頭打ちで改善しないことが確認できれば、後遺障害と認められやすいでしょう。

一方、認定されにくいケースは、可動域の制限が軽度で基準ギリギリの場合や、痛みで自分では動かせないだけで関節自体は動くと見なされる場合です。

例えば、痛みのため肘が十分に曲げられなくても他動では曲がるようなケースでは、後遺障害とは認められにくくなります。

また、診断書の角度記載がない・画像が不足しているなど書類の不備があると正当に評価されません。

さらに、事故前からその関節に持病や変形があった場合、「事故と無関係の制限ではないか」と因果関係を疑われて認定が下りにくいです。

微妙な場合は医師に詳細な所見を書いてもらい、専門家のアドバイスを受けながら申請準備をすることが大切です。

6. 認定された場合の慰謝料・逸失利益の相場

後遺障害12が認定されると、後遺障害慰謝料逸失利益などの損害賠償を請求できます。

慰謝料は基準によって額が異なり、自賠責では93万円、裁判基準では290万円が12級の相場です。

保険会社は当初、自賠責に近い低額(100万円前後)しか提示しないことが多いですが、弁護士が交渉すれば裁判基準に近い金額を引き出せます。

逸失利益とは、後遺障害により将来の収入が減ることによる損害です。

12級では労働能力喪失率14%が認められるのが一般的で、年収の14%相当が毎年失われると計算します。

例えば年収500万円なら毎年約70万円の収入減となり、それが残りの労働年数続けば総額で数千万円になる可能性もあります。

もっとも、保険会社との交渉では将来の回復可能性などを理由に期間を短く見積もられることも多いため、適切な逸失利益を得るには正確な計算と根拠資料が重要です。

7. 高松での相談は吉田泰郎法律事務所へ

後遺障害12級6に該当しそうな場合は、早めに交通事故に強い弁護士へ相談しましょう。

香川県高松市の吉田泰郎法律事務所も、事故案件を多く扱う頼れる相談先の一つです。

過去の具体的な実例を通じて、弁護士に依頼するメリットを見てみましょう。

〈過去の具体的な実例〉
高松市在住のAさんは交通事故で右肘を骨折し、リハビリ後も右肘が健側の約85%(120度程度)までしか曲がらなくなりました。

医師から「これ以上の改善は難しい」と言われ、後遺障害等級の申請を検討します。

Aさんは不安になり、吉田泰郎法律事務所に相談しました。

弁護士が診断書を確認すると、可動域は12級6号の基準ギリギリで、このままでは非該当になる可能性もあったため、医師に依頼して痛みや肘のひねり制限、骨の軽度の変形なども追記してもらいました。

その結果、医学的根拠が補強され、無事に12級6が認定されました。

等級認定後、保険会社から提示された示談金は450万円でした。

しかし、吉田泰郎法律事務所の弁護士が交渉した結果、900万円(当初提示の2倍)の補償で和解が成立しました。

このように、専門の弁護士に依頼すれば等級認定の段階から手厚いサポートを受けられます。

ギリギリのケースでも必要な検査や書類で認定につなげることができ、示談交渉でも有利になります。

高松市・香川県で後遺障害の認定や示談金に不安がある方は、吉田泰郎法律事務所など経験豊富な弁護士に相談してみてください。

8. まとめ:正しい知識と準備で適正な認定を

後遺障害12級6(上肢の関節機能障害)は専門的な内容ですが、ポイントを押さえれば適切に対処できます。

基準を理解し、医師と協力して診断書をしっかり作成することが重要です。

また、認定後に適切な賠償金を得るには早めに専門家へ相談することをおすすめします。

香川県高松市で事故に遭われた方は、吉田泰郎法律事務所など後遺障害に強い弁護士に相談してみてください。

専門家のサポートによって納得のいく解決につながるはずです。

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