解決事例 17

主婦の休業損害を発見して示談アップした事例

依頼のご相談内容
・正当な補償を獲得したい
・地元の弁護士に相談したい
・〇〇に納得できない
・正当な補償を獲得したい
・正当な補償を獲得したい
・正当な補償を獲得したい

1.事故の発生 ― 横断歩道上での右折車との衝突

被害者の方は、横断歩道を横断中に、右折してくる加害車両と衝突して、ケガをしてしまいました。

横断歩道は、歩行者が最も強く保護される場所です。
自動車の運転者には、横断歩道を渡る歩行者の通行を妨げてはならない義務があります。
右折するときには、横断歩道の上に歩行者がいないか、しっかりと確認しなければなりません。
その基本的な確認を怠った結果、起きてしまった事故でした。

このような横断歩道上の歩行者の事故では、過失割合の面でも、歩行者が強く保護されます。
横断歩道を普通に渡っていた歩行者には、原則として過失はない、と考えられているのです。
つまり、被害者の方は、損害の全額を加害者側に請求できる立場にありました。

事故の直後から、被害者の方は、相当にひどいむち打ちの症状に苦しめられました。
首の痛みは、日によって波がありました。
とくに天気が悪いときには、ずいぶんと首が痛みました。

むち打ちの症状には、こうした特徴があります。
レントゲンなどの画像には映りにくく、外から見てもわかりません。
それなのに、痛みやしびれ、だるさが続いて、日常生活に大きな影響が出るのです。
周囲に苦しさが伝わりにくい分、被害者の方は、つらい思いをかかえこみがちになります。

被害者の方は、痛みに耐えながら、6か月ほど病院で治療を受けました。
そして、一応、治療は終了したということになりました。

【用語解説】むち打ち症(頸椎捻挫)
交通事故の衝撃で首がむちのようにしなり、首の周辺を痛める傷害です。
診断名としては、頸椎捻挫、外傷性頸部症候群などと呼ばれます。
画像検査では異常が見つかりにくい一方、痛みやしびれが長く続くことがあります。

2.保険会社への不信 ― 弁護士に相談するまで

治療が終了すると、加害者側の保険会社の担当者から、示談の提案ということで、示談案を見せられました。

しかしながら、被害者の方は、この提案を素直に受け入れる気持ちにはなれませんでした。
というのも、治療中に、保険会社の担当者から、こう言われていたからです。
「早く治療を打ち切ってください」

まだ首が痛くて治療を続けたいのに、治療の終了をせかされる。
被害者の方は、そのような対応を受けて、保険会社の担当者のことをあまり信用していませんでした。

保険会社は、加害者が契約している会社です。
支払う賠償金を少しでも抑えたい、という立場にあります。
被害者の味方ではない以上、その提案をそのまま信用してよいのか、疑問を持つのは自然なことでした。

治療の打ち切りをせかされたときは

ここで、少し補足をします。
むち打ちの治療中に、保険会社から治療の終了を打診されることは、実務ではよくあることです。
むち打ちは画像に映りにくいため、保険会社は、3か月程度で治療費の支払いを打ち切ろうとする傾向があるのです。

しかし、治療を続けるかどうかを決めるのは、保険会社ではありません。
医学的に治療が必要かどうかは、主治医が判断することです。
まだ症状が残っているのであれば、主治医とよく相談して、必要な治療は続けるべきです。
保険会社に言われるがままに治療をやめてしまうと、症状が残るだけでなく、賠償金の面でも不利になるおそれがあります。

本件の被害者の方は、せかされながらも、6か月間、治療を続けることができました。
これも、結果的には正しい対応だったといえます。

スマートフォンで弁護士を探す

そのため、示談の提案があっても、被害者の方は、信用できない、と考えていました。
そして、自分のスマートフォンで、弁護士に相談できないかと探し始めたのです。

そうしたところ、実績が豊富で、過去の取扱事例を具体的に書いてくれている弁護士を発見しました。
「やはり、具体的に解決事例を書いてくれている弁護士がプロらしいなあ」
そう思った被害者の方は、示談書をみてもらうことにしました。

ここで大切なのは、示談書にサインをする前に相談した、という点です。
いったん示談が成立してしまうと、あとから金額に不満が出ても、やり直すことは原則としてできません。
サインをする前であれば、弁護士のチェックを受けて、交渉をやり直す余地が残されているのです。

【用語解説】示談(じだん)
裁判をせずに、話し合いで賠償金額を決めて事件を解決することです。
示談書にサインをして示談が成立すると、原則として、あとから追加の請求はできなくなります。
だからこそ、サインの前に内容をよく確認することが大切です。

3.当事務所の活動 ― 示談書のチェックで問題点を発見

相談を受けた弁護士が、保険会社が出してきた示談書を読んでみたところ、問題点を発見できました。

主婦の休業損害が、まったくカウントされていなかったのです。

主婦でも休業損害を請求できる

会社に勤めている方が、交通事故によって仕事を休んだ場合には、休業損害を請求することができます。
休んだ分だけ給料が減るのですから、その減った分を賠償してもらう、という考え方です。

それでは、家庭の主婦の場合はどうでしょうか。
主婦は、会社から給料をもらっているわけではありません。
だから休業損害はゼロなのかというと、決してそうではありません。

主婦の家事も、大事な仕事ということができます。
掃除、洗濯、炊事、買い物、家族の世話。
これらの家事労働には、経済的な価値がある、と法律の実務では認められています。

したがって、交通事故によるケガによって家事に支障があった場合には、家事労働をすることができなかった部分について、休業損害を請求することができるのです。
実務では、主婦の休業損害は、女性の平均賃金の統計をもとに計算されます。
金額にすると、決して小さなものではありません。

なお、主婦の休業損害を請求するためには、実際に家事を担当していたことが前提になります。
そのため、同居している家族の状況がわかる資料などを用意して、家事従事者であることを示していきます。
どのような資料が必要になるかも、弁護士がご案内しますので、心配はいりません。

【用語解説】休業損害(きゅうぎょうそんがい)
交通事故のケガのために働けなかったことによる収入の減少分のことです。
会社員だけでなく、主婦(主夫)や自営業の方にも認められます。
主婦の場合は、家事ができなかった分を、女性の平均賃金をもとに計算します。

パート主婦や主夫の場合はどうなるか

なお、パートで働きながら家事もしている、いわゆる兼業主婦の方の場合はどうでしょうか。
この場合、実際のパート収入と、女性の平均賃金とをくらべて、高い方を基礎にして休業損害を計算するのが実務の取扱いです。
パート収入が平均賃金より低いことは多いですから、平均賃金で計算した方が有利になるケースがよくあります。
この点も、知らなければ損をしてしまうポイントです。

また、家事を担当しているのが男性である場合、つまり主夫の場合にも、同じように休業損害は認められます。
家事労働の価値に、性別は関係ないからです。

なぜ保険会社は主婦の休業損害を落とすのか

この主婦の家事労働は、保険会社がごまかしをおこなってくるポイントのひとつなのです。

主婦の方は、給与明細のような、収入減少をハッキリと示す書類を持っていません。
そのため、保険会社が休業損害を計上しなくても、気づきにくいのです。
被害者の方が、主婦にも休業損害が認められる、という知識を持っていなければ、示談書にゼロと書かれていても、そういうものか、と思ってサインをしてしまいます。

しかし、弁護士は、こういう重要なポイントを見落としません。
示談書を一読すれば、あるべき損害項目が抜けていることは、すぐにわかるのです。

4.当事務所が関与した結果 ― 0円が30万円に

弁護士は、主婦の家事労働分について、きちんと賠償するように、保険会社に交渉をおこないました。

その結果、当初は0円であった主婦の家事労働分が、30万円分認められることになりました。

30万円の計算根拠

30万円の根拠は、次のような計算です。

まず、交通事故の発生から1か月の間は、痛みが強く、家事が50パーセントできませんでした。
そこで、この期間に対応する損害を、15万円としました。

つぎに、交通事故の発生から1か月後から3か月後までの2か月間については、症状がやわらいできたものの、家事が30パーセントできませんでした。
そこで、この2か月間については、1か月あたり8万円×2か月、という計算をしました。

このように、症状の回復に合わせて、家事への支障の割合を段階的に下げていく計算方法は、裁判所の実務でも広く用いられている、合理的な考え方です。
ケガの直後は支障が大きく、回復とともに支障が小さくなっていく、という実態に合っているからです。

弁護士からの指摘を受けた保険会社は、しぶしぶと、主婦の家事労働分を認めざるをえませんでした。
根拠のある計算を示されれば、保険会社としても、争うことは難しいのです。

被害者の方にとっては、弁護士に相談しなければ、受け取れないまま消えていたはずの30万円でした。
示談書へのサインを思いとどまった判断が、そのまま金額の差になったのです。

弁護士に依頼すると費用がかかるのでは、と心配される方も多いと思います。
しかし、本件のように、依頼によって賠償金が増額されれば、費用を差し引いても手取り額が増えることは十分にあります。
さらに、弁護士費用特約が使えれば、費用の負担そのものをなくせる場合もあります。
費用倒れになりそうな場合には、その見通しを最初の相談のときにお伝えしますので、安心してご相談いただけます。

5.解決のポイント ― 鵜呑みにしなかったことがすべての始まり

解決のポイントだったのは、被害者の方が、保険会社のいうことを鵜呑みにせずに、弁護士に相談しようと考えたことです。

保険会社の担当者は、示談のプロです。
毎日のように示談書を作り、被害者と交渉をしています。
一方、被害者の方にとって、交通事故の示談は、一生に何度もない出来事です。
この知識と経験の差があるまま示談をすると、被害者に不利な内容でも、気づかないままサインをしてしまう危険があります。

弁護士は、こういう典型的な保険金不払いの重要ポイントを見逃すことはありません。
主婦の休業損害は、弁護士であれば必ず確認する、基本的なチェック項目だからです。
ですので、弁護士に相談した時点で、主婦の休業損害が発見されるのは、時間の問題であったといえるでしょう。

また、本件では、治療打ち切りをせかされた経験から、被害者の方が保険会社に疑問を持っていたことも、結果的にはプラスに働きました。
違和感を覚えたら、そのままにせず、専門家に確認する。
その姿勢が、正当な賠償金の獲得につながったのです。

もうひとつ、弁護士選びの面でも、本件の被害者の方の行動は参考になります。
被害者の方は、具体的な解決事例を公開している弁護士を選びました。
解決事例には、その弁護士が、どのような事件を、どのように解決してきたかが、あらわれます。
いま、この記事をお読みのあなたも、同じように弁護士を探している最中かもしれません。
解決事例を読みくらべることは、ご自身に合った弁護士を見つけるための、有効な方法のひとつです。

6.示談書でチェックすべきその他のポイント

本件で問題になったのは、主婦の休業損害でした。
しかし、一般論として、弁護士が示談書をチェックするときには、ほかにも確認するポイントがあります。
参考までに、代表的なものをご紹介します。

まず、慰謝料の金額です。
慰謝料の計算基準には、自賠責保険の基準、任意保険会社の基準、裁判の基準という三つの基準があります。
このうち、実際に裁判をおこなったときの基準、いわゆる裁判基準の金額が一番高いという傾向があります。
保険会社が示談書に書いてくる慰謝料は、裁判基準よりも低い金額であることが多いのです。

つぎに、通院慰謝料の計算のもとになる、治療期間や通院日数が正しく反映されているかどうかです。
実際の治療の経過と、示談書の記載にズレがないか、資料と照らし合わせて確認します。

さらに、通院のための交通費など、細かな損害項目が漏れていないかも確認します。
ひとつひとつは小さな金額でも、合計すると無視できない差になることがあります。

このように、示談書には、複数のチェックポイントがあります。
専門知識のない方が、ご自身ですべてを確認するのは、簡単なことではありません。
だからこそ、示談書は弁護士に見てもらうことに意味があるのです。

【用語解説】裁判基準(弁護士基準)
裁判所の過去の判決例をもとにした賠償金の計算基準です。
三つの基準のなかで、もっとも高額になる傾向があります。
弁護士が交渉に入ると、この裁判基準をベースに交渉を進めることができます。

7.まとめ ― 示談書にサインする前に、弁護士のチェックを

主婦の方の交通事故では、休業損害が計上されないまま、示談案が提示されることがあります。
主婦だから休業損害はない、というのは誤りです。
家事労働には経済的な価値があり、ケガで家事に支障が出れば、休業損害を請求できます。

そして、いったん示談書にサインをしてしまうと、原則として、やり直しはできません。
だからこそ、示談書を受け取ったら、サインをする前に、弁護士のチェックを受けることをおすすめします。
本件のように、示談書を一度見せていただくだけで、抜け落ちている損害が見つかることは、決して珍しくないのです。

とくに、次のような方は、一度、弁護士への相談をご検討ください。
主婦やパート勤務で、休業損害が示談案に入っていない方。
治療中に、保険会社から治療の打ち切りをせかされている方。
提示された金額が妥当なのかどうか、判断がつかない方。
いずれも、本件の被害者の方と同じ状況であり、弁護士のチェックによって結果が変わる可能性のあるケースです。

なお、ご自身やご家族の自動車保険に弁護士費用特約が付いていれば、弁護士費用を保険でまかなえる場合があります。
費用の心配から相談をためらっている方は、まず保険の契約内容を確認してみてください。

保険会社の提案に、少しでも違和感を覚えたら。
示談書の内容が、正しいのかどうかわからなかったら。
サインをする前に、どうぞお気軽に弁護士にご相談ください。

選ばれる理由01
保険金額のアップの可能性あり!

保険会社の最初の示談案には注意が必要です。弁護士として多くの交通事故を扱ってきた経験上、約90%のケースで弁護士が交渉することにより示談額を増額できます。
そのままサインするのは危険です。
特に後遺障害・死亡・植物状態・寝たきりなど被害が大きいケースでは、弁護士に相談せずに示談すると何千万円もの損失につながる可能性があります。

選ばれる理由02
東京ではなく地元香川の弁護士に面談

東京には交通事故専門の弁護士が多くいますが、中国四国地方からわざわざ出向くのは時間・費用がかかり、電話やFAXのみでの依頼も不安が残ります。
いつでも直接面談できる地元・高松の弁護士への相談が最善です。

選ばれる理由03
完全成功報酬制が可能です(初期費用0円)

通常、弁護士への相談や依頼には法律相談料や着手金が必要です。
しかし弁護士吉田泰郎は、高松の交通事故被害者のために初回相談料を無料とし、着手金ゼロでの対応も可能にしています(全案件が対象ではありません)。
交通事故の被害者が依頼しやすい料金設定となっています。

選ばれる理由04
病院・接骨院推薦サービス

早めに相談することで、後遺障害診断書をきちんと記載してくれる病院・接骨院を紹介してもらえます。
適切な病院に早い段階から通うことで、治療後の後遺障害認定を有利に進めることができます。また、豊富な実務経験をもとに、損害賠償に備えた適切なアドバイスを治療中から受けられるため、あとあとの示談交渉でも安心です。