解決事例 03

後遺障害12級 340万円から2430万円に7倍増額できた事例

依頼のご相談内容
・正当な補償を獲得したい
・地元の弁護士に相談したい
・〇〇に納得できない
・正当な補償を獲得したい
・正当な補償を獲得したい
・正当な補償を獲得したい

今回は、事故に遭った時点での収入が少なかった方が、逸失利益の主張によって、大きく増額できた解決事例をご紹介します。
久保隼人さん(仮名)は、オートバイで青信号の交差点を走行中に、無理な右折をしてきた対向車に跳ね飛ばされてしまいました。
このケガによって、右腕の肩関節が、思うように動かせなくなってしまいました。
久保さんは、将来、自分のお店を持つ料理人になるために、修行を続けている最中でした。
保険会社からの最初の提示額は、340万円でした。
しかし、弁護士が関与した結果、最終的な示談金額は2430万円となりました。
増額幅は、実に7倍です。
この記事では、なぜここまで増額できたのか、その理由を詳しく解説していきます。

1. 事故発生の状況

久保さんは、信号のある交差点を、オートバイで青信号にしたがって走行していました。
そのとき、対向車線から、無理に右折してきた自動車がありました。
久保さんは、この自動車に跳ね飛ばされてしまいました。
この事故によって、久保さんは、右の上腕骨近位端骨折という、大きな怪我を負いました。
上腕骨近位端骨折とは、二の腕の骨のうち、肩に近い部分が折れてしまう怪我のことです。
骨折の影響で、肩を上げることが、まったくできなくなってしまいました。
その後、リハビリを続け、ある程度は肩を動かせるようになりました。
しかし、回復までには、4ヶ月ほどの期間がかかりました。
リハビリを続けても、肩を水平より上に上げることは、できないままでした。
病院からは、関節がすでに硬くなってしまっており、これ以上の回復は難しいと言われてしまいました。

【用語解説】上腕骨近位端骨折
二の腕の骨である上腕骨のうち、肩に近い部分が折れてしまう骨折です。
肩関節のすぐ近くで起こる骨折のため、治療後も、肩の動きに制限が残ってしまうことがあります。

久保さんにとって、怪我をされた右腕は、利き腕でした。
利き腕が思うように動かせないことで、日常生活のさまざまな場面で、不自由を強いられることになりました。
さらに、久保さんは、将来、自分のお店を持つ料理人になるために、修行を続けている最中でした。
肩の可動域が狭くなってしまったことで、料理の仕事にも、支障が出てしまうことになりました。

2. 後遺障害の等級について

久保さんの後遺障害について、加害者側の保険会社は、当初、14級という等級しか認めませんでした。
しかし、久保さんの症状は、単なる神経症状ではなく、肩関節の可動域が、実際に制限されているというものでした。
このような場合、本来は、より重い等級が認定されるべきケースです。

2-1. 14級9号

14級9号とは、事故によるケガの影響で、身体に痛みやしびれなどの症状が残ったことに対して認定される等級です。
レントゲンやMRIなどの画像だけでは、はっきりと証明できない症状であっても、認定されることがあります。
後遺障害の等級のなかでは、もっとも軽い等級にあたります。

2-2. 12級6号

12級6号とは、肩、肘、手首などの関節の動く範囲が、事故によって制限されてしまった場合に認定される等級です。
健康な側の腕と比べて、関節の可動域が、一定以上制限されていることを、数値で示す必要があります。
14級9号と比べると、より重い後遺障害として扱われます。

【用語解説】関節の可動域制限
関節が動く範囲が、事故の影響で狭くなってしまった状態のことです。
医師の診察で、健康な側の関節の可動域と比較して、どれくらい制限されているかを、数値で測定します。
この数値をもとに、後遺障害の等級が判断されます。

3. 異議申立てとは

一度認定された後遺障害の等級に納得できない場合、異議申立てという方法で、再審査を求めることができます。

【用語解説】異議申立て
すでに出された後遺障害の等級認定結果に対して、不服がある場合に行う再審査の申立てです。
新たな医証や資料を追加して提出することで、等級が変更されることがあります。
何度でも申立てをすることはできますが、認定を覆すには、説得力のある資料が必要です。

異議申立てを行う際には、可動域の測定結果や、医師の意見書など、説得力のある資料をそろえることが重要です。
久保さんのケースでも、この異議申立てという方法を使って、等級の見直しを求めていきました。

4. ご相談に至った経緯

久保さんは、加害者側の保険会社から、後遺障害14級という認定結果を伝えられました。
さらに、示談金額の提示も受けましたが、その金額は、とても納得できるものではありませんでした。
久保さんは、事故当時、料理店で修行中の身であり、収入はまだ少ない状態でした。
保険会社は、この少ない収入をもとにして、逸失利益を計算していました。
その結果、提示された金額は、合計で340万円にとどまっていました。
将来、自分のお店を持つという夢に向かって修行を続けていた久保さんにとって、この金額は、努力してきたことが正当に評価されていないと感じるものでした。
そこで、当事務所にご依頼をいただくことになりました。

5. 保険会社が14級としか認めなかった理由

保険会社は、あくまで自社の基準にもとづいて、後遺障害の等級を判断します。
可動域の制限が、数値としてはっきりと示されていない場合、神経症状としての14級9号にとどめて判断されてしまうことがあります。
久保さんのケースでも、当初は、可動域の制限を裏付ける資料が、十分ではありませんでした。
そのため、保険会社は、より軽い14級という判断をしていたと考えられます。

6. 当事務所の活動①―等級変更の立証

当事務所では、まず、久保さんの肩関節の可動域について、あらためて医師に確認していただきました。
健康な左腕と、ケガをした右腕とで、動く範囲がどれくらい違うのかを、数値で示していきました。
また、リハビリの経過や、日常生活における具体的な支障についても、資料としてまとめていきました。
これらの資料をそろえたうえで、異議申立ての手続きを行いました。
その結果、後遺障害の等級は、14級から12級6号相当へと、変更されることになりました。

7. 逸失利益とは

逸失利益とは、後遺障害が残ったことで、将来にわたって仕事の能力が下がってしまうことに対する補償です。
本来であれば得られたはずの収入が、後遺障害によって得られなくなってしまうことへの補償と考えると、わかりやすいと思います。
逸失利益の金額は、事故前の収入や、後遺障害の等級などをもとにして計算されます。

8. 事故時の収入が少なかったケースの逸失利益

逸失利益は、原則として、事故前の実際の収入をもとに計算されます。
しかし、久保さんのように、修行中で収入がまだ少ない方の場合、この原則どおりに計算してしまうと、不公平な結果になってしまいます。

【用語解説】基礎収入
逸失利益を計算するときの、もとになる収入のことです。
原則として、事故前の実際の収入が使われます。
若年者や修行中の方については、将来、平均的な収入を得られる見込みが証明できれば、賃金センサスという統計上の平均賃金を、基礎収入として用いることがあります。

久保さんは、事故当時、修行中の身であり、収入はまだ少ない状態でした。
しかし、真面目に修行を続けており、将来、料理人として独立し、高い収入を得られる見込みがありました。
当事務所では、このような将来の見込みを、きちんと立証していくことが、逸失利益を適正な金額にするための、重要なポイントだと考えました。

9. 労働能力喪失率と労働能力喪失期間

9-1. 労働能力喪失率

労働能力喪失率とは、後遺障害によって、労働能力がどれくらい失われたかを示す割合です。
後遺障害の等級ごとに、目安となる割合が定められています。
12級の場合、労働能力喪失率の目安は、14パーセントとされています。

9-2. 労働能力喪失期間

労働能力喪失期間とは、労働能力の低下が、どれくらいの期間続くとみなすかという期間のことです。
一般的には、症状固定の時点から、67歳になるまでの期間が目安とされています。
久保さんのように、事故当時まだ若かった場合、労働能力喪失期間は長くなり、逸失利益の金額にも大きく影響します。

10. 当事務所の活動②―将来の収入の立証

当事務所では、久保さんが、どれだけ真剣に料理人を目指して修行を続けてきたかを、丁寧に整理していきました。
修行先での評価や、これまでの経験、将来独立する具体的な計画などを、資料としてまとめていきました。
そのうえで、賃金センサスなどの統計資料も用いながら、将来得られたはずの収入を、具体的な金額として主張していきました。
保険会社との交渉は、簡単には進みませんでした。
しかし、資料と根拠を積み重ねながら、粘り強く交渉を続けていきました。

11. 解決の結果

粘り強い交渉の結果、後遺障害の等級は、14級から12級へと変更されました。
逸失利益についても、事故時の実際の収入ではなく、将来の見込み収入をもとにした金額が認められることになりました。
あわせて、後遺障害慰謝料についても、弁護士基準に沿った金額で認められました。
弁護士基準では、12級の後遺障害慰謝料の目安は、290万円程度とされています。
自賠責基準や任意保険基準と比べると、この金額には大きな差があります。
この増額は、等級の見直し、慰謝料の見直し、基礎収入の見直しという、複数の立証を積み重ねた結果によるものです。
どれか一つだけを主張していても、ここまでの増額にはつながりませんでした。
最終的な示談金額は、2430万円となりました。
最初の提示額である340万円と比べると、実に7倍の金額です。
久保さんからは、次のようなお声をいただいております。
もし最初の提示のまま示談をしてしまっていたら、悔しい思いしか残らなかったと思います。
慰謝料の増額を受けられて、本当に相談して良かったです。

12. 過失割合についても確認が必要です

交通事故の賠償金額を考えるうえでは、過失割合も重要なポイントです。

【用語解説】過失割合
事故の発生について、当事者それぞれに、どれくらいの責任があるかを、割合で示したものです。
自分にも過失があると判断されると、その割合に応じて、受け取れる賠償金が減らされてしまいます。

信号のある交差点で、直進する車両と、右折する車両とが衝突した場合、一般的には、右折する車両の過失の方が大きいとされています。
これは、右折する車両には、対向車の動きを確認したうえで、安全に曲がる義務があるためです。
久保さんのケースでも、対向車が無理な右折をしたことが、事故の主な原因でした。
このような事故態様であることを、きちんと主張していくことも、適正な賠償金額を受け取るためには欠かせません。

13. 弁護士費用特約について

弁護士に相談すると聞くと、費用の負担を心配される方も多いと思います。
そのようなときに役立つのが、弁護士費用特約という制度です。

【用語解説】弁護士費用特約
ご自身が加入している自動車保険やバイク保険に付いていることが多い特約です。
弁護士に依頼する際の費用を、保険会社が一定の範囲内で負担してくれる制度です。
多くの場合、300万円程度まで、弁護士費用がカバーされます。

久保さんのケースのように、オートバイでの事故であっても、弁護士費用特約を使えることがあります。
まずは、ご自身の保険に、この特約が付いているかどうかを、確認してみることをおすすめします。

14. よくある質問

14-1. 事故時の収入が少なくても逸失利益はもらえますか

はい、事故当時の収入が少なくても、将来の収入の見込みを立証することで、逸失利益が認められることがあります。
特に、若年者や修行中の方については、実際の収入ではなく、平均的な賃金を基準にできる場合があります。

14-2. 一度決まった後遺障害の等級に納得できない場合はどうすればよいですか

異議申立てという方法で、再審査を求めることができます。
可動域の測定結果や、医師の意見書など、客観的な資料をそろえることが、等級変更のポイントになります。

14-3. 相談はいつまでにすればよいですか

交通事故の損害賠償請求権には、時効があります。
人身損害の場合、事故から5年で、時効によって請求権が消滅してしまうことがあります。
示談が成立する前であれば、いつでも相談することができます。

15. まとめ

今回の事例からわかることは、事故当時の収入が少ないからといって、逸失利益があきらめられるわけではないということです。
特に、若年者や修行中の方の場合、将来の収入の見込みをきちんと立証することで、逸失利益の金額が大きく変わることがあります。
また、後遺障害の等級についても、最初の認定結果が、必ずしも正しいとは限りません。
可動域の制限など、客観的な資料をそろえることで、異議申立てによって、等級が変更されることもあります。
久保さんのケースでは、等級の見直しと、逸失利益の見直しの、両方に取り組んだことが、大きな増額につながりました。
もし、保険会社からの提示額や、後遺障害の等級認定に、少しでも疑問を感じたら、示談書にサインをする前に、一度弁護士に相談することをおすすめします。
当事務所では、交通事故の被害に遭われた方からのご相談を、随時受け付けております。
お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

選ばれる理由01
東京ではなく地元香川の弁護士に面談

東京には交通事故専門の弁護士が多くいますが、中国四国地方からわざわざ出向くのは時間・費用がかかり、電話やFAXのみでの依頼も不安が残ります。
いつでも直接面談できる地元・高松の弁護士への相談が最善です。

選ばれる理由02
後遺障害の等級認定をサポートできます

後遺障害の等級認定手続は、法律の知識以外に医療の知識も必要です。
弁護士吉田泰郎は,後遺障害の等級認定について、法律事務所以外の外部の専門家と連携関係をもっており、整形外科医療などの交通事故医療に関する研修会にも積極的に参加しています。

選ばれる理由03
完全成功報酬制が可能です(初期費用0円)

通常、弁護士への相談や依頼には法律相談料や着手金が必要です。
しかし弁護士吉田泰郎は、高松の交通事故被害者のために初回相談料を無料とし、着手金ゼロでの対応も可能にしています(全案件が対象ではありません)。
交通事故の被害者が依頼しやすい料金設定となっています。

選ばれる理由04
大幅な賠償金の増額実績多数

保険会社提示3000万円→8800万円など、これまで多くの増額実績があります。後遺障害の認定から慰謝料の算定まで丁寧に見直し、お客様が納得できる金額を受け取れるよう、親身になってサポートいたします。