バイク事故。後遺障害12級 736万円から2000万円に示談増額できた事例

1.事故発生 左折車の巻き込み事故で手首の骨折と顔の傷
増渕圭太さん(仮名)は、原付バイクで道路の左端を走行していました。
そのときです。
左右を確認しなかった左折車に、巻き込まれる形で接触してしまいました。
増渕さんは、そのまま転倒してしまいました。
転倒の際、増渕さんは左手を地面についてしまいました。
そのため、左手首を骨折してしまったのです。
さらに、もうひとつの怪我がありました。
増渕さんが被っていたヘルメットは、フルフェイスタイプではありませんでした。
顔を守るものがなかったために、顔に石が突き刺さり、深い切り傷を負ってしまったのです。
フルフェイスタイプのヘルメットは、あごや顔全体までを覆うヘルメットです。
顔が出ているタイプのヘルメットでは、転倒時に顔を守ることができません。
本件は、そのリスクが現実になってしまった事故でした。
2.依頼・相談の経緯 顔の傷跡への賠償がゼロだった提示額736万円
2-1.役者を夢見る増渕さんにとっての、顔の傷の重さ
増渕さんには、夢がありました。
役者になることです。
その夢のため、現在は雑誌モデルのアルバイトをしたり、劇団に所属したりしていました。
モデルや役者にとって、顔は仕事の生命線です。
顔に負ってしまった傷跡が、現在のモデルのアルバイトに影響することは明らかでした。
さらには、将来の役者の仕事にも影響があることは間違いないといえるのです。
2-2.保険会社の提示に傷跡の賠償は含まれていなかった
それにも関わらず、です。
相手側の保険会社から提示された736万円という示談金額には、顔に残ってしまっている傷跡についての賠償が一切なかったのです。
顔や頭、首など、日常的に人の目に触れる部分に残った傷跡のことです。
一定の大きさ以上の傷跡が残った場合、後遺障害として認定の対象になります。
ただし、傷跡は仕事の能力に影響しない、と保険会社が主張してくることが多く、賠償額が争いになりやすい後遺障害です。
増渕さんは、保険会社の、そういう考えには納得できないと考えました。
そして弁護士を探し、当事務所に、ご相談にいらっしゃいました。
3.当事務所の活動 傷跡の後遺障害認定と、職業への影響を柱にした交渉
3-1.傷跡も後遺障害の認定を受けられる
当事務所は、まず大切なことをお話ししました。
症状固定を迎えても傷跡が残ってしまった場合には、後遺障害の認定を受けられる、ということです。
治療を続けても、それ以上症状の改善が見込めなくなった状態のことです。
症状固定のあとに残った症状や傷跡が、後遺障害として等級認定の対象になります。
そのうえで、交渉の方針をご提案しました。
この傷跡が、現在のアルバイトにも、さらには将来の職業にも影響が出てしまう。
そのことをポイントとした示談交渉をおこなっていく、という方針です。
このご提案に納得いただき、増渕さんより正式にご依頼いただきました。
3-2.手首の骨折は後遺症なく回復
増渕さんの怪我の状況について、まずお伝えしたいことがあります。
手首の骨折につきましては、後遺症も残らずに、今まで同様に動かすことができるようになりました。
この点は、一安心といえました。
しかし、顔の傷は、そうはいきませんでした。
4.当事務所が関与した結果 12級認定、736万円が2000万円に
4-1.顔の傷跡で後遺障害12級が認定される
顔の傷は、かなり深く、広範囲なものでした。
そのため、傷跡が残ってしまいました。
当事務所は、後遺障害等級認定申請をおこないました。
その結果、12級が認められました。
顔などに残った傷跡は、その大きさや目立ちやすさに応じて等級が定められています。
12級は、外貌に一定の大きさ以上の線状の傷跡などが残った場合に認定されることがあります。
認定を受けることで、後遺障害慰謝料や逸失利益の請求につながります。
4-2.将来の職業への影響を訴え、逸失利益を認めさせる
続く示談交渉での最大の争点は、逸失利益でした。
後遺障害のせいで、将来得られるはずだった収入が減ってしまうことへの賠償です。
顔の傷跡の場合、傷跡があっても働けるのだから収入は減らない、と保険会社が争ってくることが多く、認めさせるには具体的な主張が必要になります。
増渕さんは、雑誌モデルのアルバイトをし、劇団に所属し、役者を目指していました。
顔の傷跡が、この道にどれほど影響するか。
当事務所は、この顔の傷跡によって将来の職業に影響が出てしまうということを主張し、逸失利益を認めてもらうよう交渉を続けました。
その結果、2000万円を受け取ることができるようになりました。
これは、当初保険会社から提示された736万円の、約2.7倍という金額です。
増渕さんからも、お言葉をいただきました。
やっと納得出来る解決にいたることが出来て良かったです、というお声です。
5.解決のポイント 傷跡と職業を結びつけた主張が実を結んだ
5-1.顔の傷跡は、それだけで後遺障害になりうる
本件のポイントの一つ目は、傷跡そのものが後遺障害の対象になることです。
痛みや動かしにくさが残っていなくても、傷跡が残れば認定を受けられる場合があります。
このことを知らずに、傷跡への賠償がないまま示談してしまう方もいらっしゃいます。
顔や目立つ場所に傷が残ってしまったときは、必ず後遺障害の認定を検討してください。
5-2.逸失利益は、具体的な事情の主張で変わる
二つ目のポイントは、逸失利益の主張の仕方です。
傷跡の逸失利益は、保険会社がもっとも争ってくる部分です。
傷跡があっても仕事はできる、収入は減らない、というのが保険会社の言い分です。
現に本件でも、当初の提示額には傷跡の賠償が一切含まれていませんでした。
これに対して当事務所は、増渕さんの具体的な事情を主張しました。
モデルの仕事をしていること。
劇団に所属し、役者を目指していること。
顔という、まさに仕事の中心となる場所に傷が残ってしまったこと。
一般論ではなく、その人の人生に即した主張を組み立てたことが、逸失利益を認めさせる力になりました。
5-3.提示額に含まれていない損害がないか、検証を
三つ目のポイントは、提示額の検証です。
本件の当初提示には、顔の傷跡の賠償がまるごと抜け落ちていました。
保険会社の提示額は、必ずしもすべての損害を網羅しているわけではありません。
示談の前に、賠償されるべき損害が漏れていないか、専門家の目で確認することが大切です。
6.まとめ 傷跡が将来に影響するなら、あきらめずにご相談を
本件の経過を、あらためて振り返ります。
左折車の巻き込み事故により、増渕さんは左手首の骨折と、顔の深い切り傷を負いました。
役者を夢見てモデルのアルバイトや劇団活動をしていた増渕さんにとって、顔の傷跡は将来を左右する重大な問題でした。
しかし、保険会社の提示額736万円には、傷跡への賠償が一切含まれていませんでした。
当事務所は、後遺障害等級認定申請をおこない、12級の認定を受けました。
そして、将来の職業への影響を具体的に主張し、逸失利益を認めさせました。
その結果、当初提示の約2.7倍となる2000万円での解決を実現できました。
顔や身体に傷跡が残ってしまった。
保険会社は、傷跡の賠償を認めてくれない。
そのようなときでも、あきらめる必要はありません。
後遺障害の認定と、あなたの事情に即した主張によって、結果は大きく変わる可能性があります。
示談書に署名する前に、その金額にすべての損害が含まれているか、一度専門家にご確認ください。
どうぞお早めにご相談ください。

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そのままサインするのは危険です。
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適切な病院に早い段階から通うことで、治療後の後遺障害認定を有利に進めることができます。また、豊富な実務経験をもとに、損害賠償に備えた適切なアドバイスを治療中から受けられるため、あとあとの示談交渉でも安心です。
